こんにちは!アイグッズ内定者のUです。
今回は、就職活動で避けて通れない「学生時代に最も力を入れたこと」通称「ガクチカ」について、自分の体験や採用担当者の声を交えながら考えてみたいと思います。
「アルバイト?サークル?どれを選べばいいかわからない…」
「そもそもガクチカって何?」
「ガクチカになるような経験なんてない…」
これは、私が就活を始めた当初に感じていたリアルな悩みです。そんな疑問を出発点に「ガクチカの本質」や「見つけ方・伝え方」、そして実際の体験談までまとめました。
ぜひ参考にしてみてください!
ガクチカとは何か?誤解されがちな質問の本当の意味

すごい経験じゃなきゃいけない?
まず最初に、多くの就活生が抱える「ガクチカへの誤解」について触れたいと思います。
皆さんはガクチカと聞いて、どんな印象がありますか?
多くの人が「ガクチカ=すごい成果・特別な経験」と思いがちです。
サークルの代表や長期ボランティアなど、目立つ活動でないといけない、と。
でも、それは少し違います。
ガクチカは、エントリーシートや面接でほぼ確実に聞かれるにも関わらず、なぜその質問があるのかを深く考える機会は意外と少ないかもしれません。だからこそ、「人に誇れる成果じゃないとダメ」「肩書きがないと弱い」といった誤解が生まれやすいのです。
ガクチカの本質は、“今のあなたを伝える”こと。
では、本当に面接官が知りたいのは何なのでしょうか?
それは、“その経験を通じてあなたが何を学び、どんな価値観や考え方を持っているか”です。つまり、問われているのは「過去のすごさ」ではなく、「今のあなたらしさ」。
同じ経験をしたとしても、学びや感じ方は人によって違います。【今のあなた】は世界をどんな視点で見ているか。ここが知りたいんです。成功体験でなくても構いません。むしろ失敗から学んだことでも、自分の強みにつながっていれば、それは立派なガクチカになります。
「自分らしさ」が伝わるガクチカの作り方
次に、私が実際に行っていたガクチカの見つけ方・伝え方をいくつかのステップに分けて紹介していきます。

1.自身の価値観を分析する
自己分析は就職活動の基盤になる重要なものです。どんな自分になりたいのか、どんな環境であれば頑張れるのか、自分の奥深くにある譲れない軸を探し続ける作業です。これはガクチカにも大きく影響を与えます。今の自分が持っている「人生の理想は何なのか」を、まずは徹底的に分析しましょう。
2.最も影響したエピソードを振り返る
1で分析した自分の強み・特徴を形成するのに最も影響したエピソードこそがガクチカになります。ここで注意してほしいことは、ガクチカから強み・特徴を探す(2→1)のではなく、自己分析からガクチカを探す(1→2)ということです。この順序を間違えると、どうしても結果の数字や肩書きだけが目立ち、あなたらしさを伝える内容が薄れてしまう恐れがあります。
3.伝え方に磨きをかける
限られた面接時間・ESの枠の中で、そのエピソードが色濃く伝わるような工夫をします。しかしここで注意してほしいことは、自慢大会に帰結しないということ。事実だけで終わらせず、最終的に自分の価値観が伝わるような流れにしましょう。
4.疑い続ける
これはガクチカだけでなく、就職活動全般についてのアドバイスです。自己分析・ガクチカ・志望理由など、皆さんにとって本当にそれが正しいのかを疑い続け、ブラッシュアップをかけていきましょう。
読書が私のガクチカになった理由
ここからは具体的に、私自身の体験談を紹介します。
私が就活中、一貫して伝えていたガクチカは「読書」でした。

大学入学後、「知らないことをなくしたい」という想いから、教養新書を読むようになりました。自己分析を重ねる中で、自分の強みは“多角的に考える力”だと気づき、その力を育ててくれた読書こそが、自分の原点であると感じたのです。
さらに、読書で気づいた「何事にも興味を持ち追求し続ける」ことの面白さは、仕事でも忘れないようにしたいと感じました。だからこそ、業種業態に限りがなかったり、正解がなく自分で答えを見つけ出しに行けるような仕事をしてみたいと、自身の会社選びの軸が「読書をきっかけに」形成されていったのです。
どんなふうに話して、どう評価されたのか?
もちろん、読書は特別な成果が出る活動ではありませんし、目立つ肩書きもありません。でも、私にとってはサークル設立やイベント運営よりも、ずっと“自分らしさ”を表していると確信していました。
そこで、
- (背景)なぜ読書に興味を持ったのか
- (実績)具体的に何冊読破したのか
- (結果)読書好きが転じて実際に行動したこと
└ディベートサークルを立ち上げたetc - (価値観)どんなことを大切にして行きたいと感じているか
の順番で話すようにしたのです。※細かい内容は企業ごとにチューニングすることもありました。
すると実際、面接で「よく考えている」「視点が面白い」「その価値観ならうちの文化とマッチしているね」と評価していただけました。
どんな経験であっても、自分を突き動かす原点になるなら、それは立派なガクチカになる。そう実感しています。
採用担当の視点から見た「伝わるガクチカ」
ここからは、アイグッズの採用担当・Oさんに“ガクチカを見る目線”をインタビューしました。私の体験だけでなく、採用のプロはどんな視点でガクチカを捉えているのか。その違いも含めて見ていきましょう。

U
本日はよろしくお願いいたします!
まずは率直にお聞きしたいのですが、企業の人事がガクチカを聞くのって、どうしてなんでしょうか?

O
こちらこそ、よろしくお願いします。
そうですね…私たちがガクチカを聞く一番の理由は、「その人がどんな価値観や行動パターンを持っているのか」を知るためですね。過去の経験って変えられない分、そこにその人の“らしさ”がすごく表れると思っていて。
たとえば、
・何を大切にしているのか
・どんな場面で行動を起こすのか
・自分の頭で考えたうえでの行動なのか
といったポイントは、必ずチェックしています。ガクチカって、スキルを見るというより“再現性”や“考え方の根っこ”を知るための手段だと考えています。

U
なるほど、まさに人柄を知る入り口なんですね。
ちなみに、アイグッズとしてガクチカを見るときに、特に大事にしている観点はありますか?

O
はい。実は、文字情報以上に「その人の言葉で話すガクチカ」がすごく大事だと思っていて。面接では、本人の口から実態を聞くようにしています。
あとは、「イメージしやすさ」も必要ですよね。たとえば数字を入れてくれると、どんな規模で、どれくらいの工夫や苦労があったのかが伝わりやすいですよね。

U
たしかに、面接官が「自分ごと化」できるかって、けっこう大きいかも…。
では、印象に残っているガクチカって、どんなものでしたか?

O
すぐ思い出せるのは、その人の伝えたいこととエピソードが一致していたケースですね。
たとえば、
・苦手を克服した経験(例:人前で話すのが苦手→生徒会長に挑戦)
・環境を自分の手で変えた経験(例:海外で文化の違いに気づいてサークルを立ち上げた)
・やらなくてもいいことを、泥臭く続けた経験(例:長期インターン・日記)
こういうのって、“誰かに見せるため”じゃなくて、“自分の軸で動いた経験”なんですよね。それがすごく伝わるんです。

U
すごく共感します…。私も「やらなくてもいいけど続けたこと」こそ、自分のガクチカなんじゃないかと思って読書を選んだんですよね。

O
まさにそれ。ちなみにUさんの選考を振り返っても、「よく考える人だな」という印象がすごく残ってます。
“なぜ?”に対して、自分なりの解がちゃんとあるんですよね。読書の面白さに気づいたのは、高3の文化祭がきっかけだったかな?「自分の興味に没頭でき、さらにそれを周りへと波及できる方なんだな」と感じました。一貫性があったので、将来の展望もすっと腑に落ちましたよ。

U
嬉しいです…!実は就活中、「一貫性」を一番大事にしていたので、それが伝わっていたのは本当にうれしいです。
逆に、もったいないな〜と感じたガクチカってありますか?

O
もちろんあります。大きく2つですね。
1つは、エピソードの選び方が浅いケース。
たとえば「バイトで売上を伸ばしました」みたいな話って、本人がどこまで関わったのか見えないことが多い。職場での再現性がわからないと、自社とマッチしているかわからないんですよね。
もう1つは、伝え方がふわっとしているケース。
「サークルを立ち上げました」だけじゃ、何を思って、どんなふうに、誰と、どうやってやったのかが見えない。こちらから質問しないと中身が出てこないと、ちょっと不安になるんです。入社後も“先回りして考える力”に欠けるかも?と感じてしまう。

U
たしかに…。自己分析の深さって、エピソードの濃さだけじゃなくて、語り方にも出るんですね。
そうなると、伝えるときに意識した方がいいポイントってありますか?

O
はい、2つあります。
① 具体的な数字を盛り込むこと
規模感や変化量があると、聞いている側の想像力が追いつきます。
② 「なぜそれをやったのか?」という動機から話すこと
結果だけを話すと、“で、なんでそれを?”となっちゃうので、やろうと思った背景から語ると、グッと伝わり方が変わります。

U
本当に、就活って「自分と相手の納得感を育てていく」ものですね。私自身、この記事を通してあらためてそう感じました。
本日は貴重なお話、ありがとうございました!

O
こちらこそ、ありがとうございました!
まとめ

いかがでしたか? ガクチカの解像度、少しでも上がったでしょうか。
ガクチカとは、“あなたが大切にしてきたこと”や“価値観の原点”を伝えるための手段です。目立つ実績である必要はなく、自分の言葉で語れる経験であれば、それが一番強い武器になります。
「これが私のガクチカだ」と胸を張って伝えられるように、ぜひ今回の記事を参考に、自分なりのエピソードを磨いてみてください。
皆さんの就職活動を心から応援しています!